新人デザイナーが押さえておきたい!デザイン制作フローの考え方

デザイナー四年目の在日台湾人ヨウソウシです。小さいスタートアップ企業でデザイン全般を統括しているポジションで働いています。業務的にはデザインはもちろん、ディレクションっぽいことと、マネジメントっぽいことも携わっております。そうです、「っぽい」だけです(笑)。

毎日の業務に追われつつ、新人デザイナーの教育も任されています。その中に、デザイン制作フローで自分が気付いたことや、頭の中で整理したものを、新人デザイナーに共有できればいいなと思います。

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目次

全体フロー

ざっくりのフローは以下です:

前提確認→文字情報整理→画像素材整理→デザイン制作→チェック

今回は単体の一人で完結する業務の部分のみ紹介しますので、クライアント側とのやりとり、ヒアリング、提出・戻しなどの部分は割愛します。

例えば今日は営業のメンバーに「このようなチラシを作ってくれや!」と言われた時、どこから始めればいいのか、どういう風に作業を進めていけばいいのか、順番で紹介します。

前提確認

まずは物理的な条件を確認しておきましょう。納期はいつ?どの場面で使う?サイズは?などなど。今回は以下の条件で設定します。

「駅のラクに置く祭り宣伝チラシ A4両面カラー」

次はとても大事な「目的」と「シチュエーション」です。

「目的」とはチラシを見た人に何をしてほしいとのことです。「シチュエーション」とは実際に誰がどこでどういう風にこのチラシに目を引かれ手に取る一連の動きです。今回は以下で設定します:

課題設定:
・目的:祭りの宣伝でチラシを見て祭りに行く。
・シチュエーション:通勤社会人や学生が電車を降りて 改札を出てチラシに目を引かれ手に取る。

「目的」と「シチュエーション」を明確にし、大前提としてこれを意識しながらロジカル的な考えで次の細かい情報を整理していきます。

前提確認:物理的な条件と「目的」、「シチュエーション」を明確に

文字情報整理

タイトル、キャッチコピー、紹介文、開催情報、アクセスなどなど細かい情報を整理します。

まずひたすら全ての文字情報をメモ帳とかに書き出して、上から重要な順番で情報を並び替えます。順番の整理が完了したら見出しなどつけてわかりやすくします。以下はざっくりイメージです:

文字情報ダミー:
■タイトル
○○区第●●回夏祭り
平成最後の夏祭りを満喫!
開催期間:2018/00/00~00/00
開催場所:***

■来場特典
スタンプラリーを回して豪華賞品を手に入れよう!
(詳しい説明ほにゃらら…)

■ブース情報
Aブース:店舗名、おすすめ料理、店舗紹介など
Bブース:店舗名、おすすめ料理、店舗紹介など

■詳細情報
アクセス:***
主催、協賛:***
お問い合わせ、連絡方法、HPなどなど

文字情報整理:洗い出し→重要度整理→見出し・本文を整理

画像素材整理

クライアントから画像の支給がある場合、文字情報整理と合わせて使用する画像をピックアップします。素材が足りない、もしくは支給画像が微妙な場合、先方に反映して再度支給してもらうか、別途ネットの無料・有料素材探すか判断します。

私のよく使う商用フリーの写真素材サイトはこちらの記事で紹介しましたのでご参考ください。

クライアントからの素材はすぐ使える場合もあれば、photoshopで画像処理したりする場合もあるので、確認しておきましょう。

画像素材整理:画像素材をすぐ使える状態にしておこう

デザイン制作

テイスト、ターゲット確認:祭りの公式サイト、以前開催した時のチラシや実際の写真などで確認。どの年齢層の人に祭りに来てほしいかも確認。

文字素材も画像素材も用意されれば、次はいよいよデザイン制作のフェーズに入ります。作成する時、前提確認段階の「目的」と「シチュエーション」を思い出してください。目的は祭りに行ってほしいので、日時と場所を明記しないといけません。

また、「なぜ行かないといけないの?」と、メリットがないと行動に移さないのでできるだけ魅力のある部分を大きくアピールしましょう。特にチラシは駅に設置するのでパッと見で注意を引く必要があるので一工夫しましょう。

残りはセンスや経験の話と、デザインの四原則(近接、整列、反復、コントラスト)の繰り返しですね。

デザイン制作:ロジカルシンキング、近接、整列、反復、コントラスト

チェック

やっとビジュアルが完了しました。最後は実際のサイズで出力してデザインのチェック・校正を行いましょう!可能であれば実際のシチュエーションをイメージして再現してみてください。駅構内に歩いて、パッとチラシを見て、手に取ってチラシをざっくり読む。チラシの情報には違和感あるか、情報が足りているのか、一連の動作のつじつまが合っているのか、イメージしながら確認してください。

まとめ

前提確認:物理的な条件と「目的」、「シチュエーション」を明確に
文字情報整理:洗い出し→重要度整理→見出し・本文を整理
画像素材整理:画像素材をすぐ使える状態にしておこう
デザイン制作:ロジカルシンキング、近接、整列、反復、コントラスト
チェック:実際のシチュエーションをイメージしつつビジュアルを確認

自己流のデザイン制作フローにはなってしまっていますがいかがでしょうか?必ずしもこのフローで作業を進めるとは限らないので、何かしらのご参考できればと思います。

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